乳管内乳頭状病変の診断:免疫染色によるアプローチ

更新日:2008年11月14日
掲載日:2008年11月14日
はじめに  1.浸潤性乳癌の除外  2.乳管内増殖病変ということが確定したら、乳頭状か非乳頭状かを区別する。  3.浸潤性微小乳頭癌パターンが見られる場合の原発巣推定  参考文献

はじめに

表2.乳腺の増殖性病変の鑑別
表2.乳腺の増殖性病変の鑑別

画像診断精度が向上した結果、乳癌と紛らわしい良性病変、良性病変と紛らわしい乳癌に遭遇する機会が増えている。通常、注意深くHE染色標本を観察し、画像所見、病歴を参照することによって正しい診断に到達できる。しかし病理診断に確信が持てず適切な助言が受けられない場合も少なくない。このような場合、注意深く選択された免疫染色が解決の糸口を与えてくれ、HE標本による診断を補強してくれる(表1)。以下、最近の乳管内増殖病変についての総説・原著1-6および著者らの研究成果7-9をもとに、乳管内増殖病変の診断について解説し、特に本課題の解決に重要な役割を果たす免疫染色の活用法に重点をおいて記す。


与えられたテーマは、乳管内乳頭状病変の診断である。しかし乳腺の病理診断では、乳管内病変かどうか、という判断は実は簡単ではない。後述するように乳管内病変が浸潤癌と混同され、浸潤癌が乳管内病変と混同されることがないとはいえない。さらに乳頭状病変の定義も押さえておく必要がある。また少数であるが乳頭状病変の中には浸潤性のものが存在する。そこで、乳頭状病変と考えられる病変に遭遇した場合のフローチャート(表2)を意識しながら解説を進めることにする。


表1.乳腺病変の病理診断に有用なマーカー(アルファベット順)
マーカー名 意義 コメント
Androgen receptor アポクリン癌(核)  
Bcl-2 Flat epithelial atypia  
Beta-catenin Lobular neoplasia(陰性) DCISの細胞膜は陽性
Calponin 筋上皮細胞(細胞質) 血管平滑筋は陽性、筋線維芽細胞は弱陽性
CD10 筋上皮細胞(細胞質) 血管平滑筋は陰性、線維芽細胞は弱陽性
CD34 PASH  
Chromogranin A Endocrine DCIS 通常型上皮過形成は陰性
CK5/6 通常型上皮過形成はモザイク状陽性であるがNon-high grade DCISの80%以上が陰性 筋上皮や正常上皮細胞の一部が陽性。円柱上皮化とFlat epithelial atypiaはともに陰性。Basal-like DCISは陽性。
CK7、CK20 乳癌の多くはCK7 (+)、CK20 (-)。Paget細胞はほぼ100% CK7 (+)。 女性生殖器癌、肺癌の大部分もCK7 (+)、CK20 (-)のパターン。
E-cadherin Lobular neoplasia(陰性) 正常上皮、DCISなどの細胞膜は陽性
Estrogen receptor Non-high grade DCIS、Flat epithelial atypiaは核の大部分が均一に陽性 ER (+)は乳癌、女性生殖器癌を示唆するが、胃癌を除外はできない。
GCDFP-15 乳癌の62〜77%が陽性で、唾液腺癌、皮膚付属器癌を除外できれば乳腺原発と推定できる 前立腺、卵巣、胃、胚、腎臓、膀胱がんでは陽性例は1割以下。
HER2 Paget細胞の大部分(80〜90%以上)HER2陽性 Paget細胞はPAS陰性のことが多い。Paget細胞はCK7 (+)である。
MUC-1 浸潤性微小乳頭癌の腫瘍胞巣表面が陽性(極性逆転) EMAも浸潤性微小乳頭癌で同様の染色態度を示す。
p63 筋上皮細胞(核) Low grade腺扁平上皮癌などの化生癌が陽性
S100 Microglandular adenosis
Granular cell tumor
Melanoma
正常筋上皮、上皮の一部が陽性。上皮過形成はモザイク状に陽性。
34βE12
(CK1、5、10、14を認識)
通常型上皮過形成はモザイク状陽性であるがNon-high grade DCISの80%以上が陰性 筋上皮や正常上皮細胞の一部が陽性。円柱上皮化とFlat epithelial atypiaはともに陰性。Basal-like DCISとLCISが陽性。

1. 浸潤性乳癌の除外

図1.正常乳管・細乳管では、腺腔に面する上皮細胞は筋上皮細胞と基底膜で囲まれている。この基本配列は、ほぼすべての良性上皮性病変とDCISで同じである。唯一の例外は、microglandular adenosisで、筋上皮細胞が欠如している。
図1

図2.浸潤癌とDCIS。HE染色(A)とp63免疫染色(B)。p63は筋上皮細胞の核に局在するため、DCISはドット状の線に囲まれた上皮細胞集団として認められる。中央部にランダムに分布する小型腺管は筋上皮細胞を伴っておらず、浸潤癌であることが明らかである。
図2

まず行うべきことは当該病変が乳管内増殖病変かどうかを検討することである。というのは、乳管内病変の一部には浸潤癌と混同されやすいものがあり、また浸潤癌の一部には乳管内病変と混同されやすいものがあるからである。浸潤癌と乳管内病変は臨床的取り扱いが全く異なるので、この区別は重要である。通常、浸潤癌は静脈ならびにリンパ管侵襲を来す能力を有しているため、多かれ少なかれ転移癌巣を形成する可能性を持つ。しかし乳管内にとどまる非浸潤癌が転移癌巣を形成することは極めてまれである。もし、乳管内増殖病変が浸潤癌と過剰診断されると、外科手術、化学療法、放射線照射など侵襲の大きな治療が行われてしまう。


ヘマトキシリン−エオジン(Hematoxylin-eosin、HE)染色標本上、浸潤癌と過剰診断されやすい病変としては、(1) 硬化性病変、すなわち放射状瘢痕Radial scar、硬化性乳頭腫Sclerosing papilloma、硬化性腺症Sclerosing adenosis、(2) 硬化性病変内で増殖する非浸潤性乳管癌 Ductal carcinoma in situ (DCIS) involving sclerosing lesions10があげられる。乳頭腫でしばしば見られる現象として、乳頭腫周囲の硬化した間質の中に良性上皮要素が巻き込まれ、偽浸潤(pseudoinvasion)と呼ばれる像が見られる。これらは臨床画像上も浸潤癌と紛らわしい病変(マンモグラフィにおけるarchitectural distortion あるいはspiculated lesionsなど)を形成する。硬化性乳頭腫の偽浸潤と同様の現象は、大腸(特にS状結腸)の腺腫にも見られる。


偽浸潤か真の浸潤かは、慣れてくると多くの場合HE染色標本で判定可能である。偽浸潤では間質は硝子化しており、線維芽細胞がまばらで、乳管内にとどまる癌細胞と間質成分の境界には乳管を形成する筋上皮細胞と基底膜が認められる。真の浸潤では、癌細胞の間質への浸潤に対する反応により、主たる間質成分である線維芽細胞が増生する。非浸潤癌では認められる乳管基底膜成分は癌細胞の浸潤により破綻するため、浸潤を示す癌細胞と間質成分の境界には筋上皮細胞と基底膜は認められない。針生検等で良性硬化性病変や硬化の加わった非浸潤癌の可能性がわずかでも示唆された場合は、積極的に筋上皮マーカー(後述)を染色することが誤診防止に役立つ。


理論的には、Type IV collagenやLamininなど基底膜に対するマーカー(図1)も浸潤の有無の判定に使えるが、通常は筋上皮マーカーによって浸潤の評価が行われる。その理由は一部の浸潤癌が基底膜を産生する能力を保持するためである。従来、平滑筋アクチンが筋上皮マーカーとして広く用いられていた。しかし平滑筋アクチンによる免疫染色では、間質の筋線維芽細胞や血管平滑筋細胞も同時に染まるという欠点がある。


近年登場した新しい筋上皮マーカーの中で著者らが推奨するのは、前立腺の基底細胞のマーカーでもあるp63(p53 familyの一員)である。p63は筋上皮細胞の核だけを染めるので、陽性所見は不連続なドット状になる(図2)。良性乳腺病変からの細胞診に見られる双極裸核が筋上皮細胞に由来することは、p63による免疫染色で明らかにされた11。p63が優れている点は背景の血管や筋線維芽細胞と交差反応しないことである。p63のほかの筋上皮のマーカーとしては、細胞質を染めるCalponinが推奨できる。Calponinは血管および線維芽細胞を染めるが、線維芽細胞との交差反応性は平滑筋アクチンよりも弱い。これらの筋上皮マーカーはDCISの周囲であっても染色性の低下が比較的少ない。


このほか浸潤癌と混同されやすい良性病変として、まれな疾患であるが (3) Microglandular adenosis、(4) Myofibroblastoma (epitheloid variant)がある。逆に、Low grade の浸潤癌である (5) 浸潤性篩状癌Invasive cribriform carcinomaと (6) 管状癌Tubular carcinomaは、それぞれ篩状パターンを示すDCIS、硬化性病変と過少診断under-diagnosisされる恐れがある。このほか (7) 充実性乳頭癌Solid papillary carcinoma(しばしばEndocrine featuresを示す)は浸潤の有無の判定が難しいことが知られている。


筋上皮細胞のマーカーを使う場合、浸潤癌の中には筋上皮への分化を示すものがあることを認識しておく必要がある。腺様嚢胞癌、Low grade腺扁平上皮癌、悪性腺筋上皮腫、悪性筋上皮腫、化生癌である。これらのうちLow grade腺扁平上皮癌は胞巣辺縁に筋上皮マーカー陽性細胞が見られ、あたかも正常な筋上皮細胞が存在するかのように見える。


2. 乳管内増殖病変ということが確定したら、乳頭状か非乳頭状かを区別する。

他臓器と同様に、乳腺においても血管結合組織の芯を有する上皮増殖を乳頭状増殖と呼ぶ。この構造を持たないものを非乳頭状乳管内増殖と呼ぶが、良性の場合と悪性の場合がある。前者は通常型上皮過形成であり、後者は非浸潤性乳癌である。乳頭状の良性病変は、乳頭腫であり、乳頭状の悪性病変は乳頭癌である。乳頭状増殖を示すものの一部は、さらに2次的に充実性増殖を示す場合がある。これを充実乳頭状増殖と呼ぶが、やはり良性と悪性がある。良性の場合は、上皮過形成を伴う乳頭腫で、悪性の場合は、神経内分泌分化を示す非浸潤癌である。


1) 非乳頭状乳管内増殖病変の良悪性鑑別(通常型上皮過形成 対 DCIS)
図3.通常型上皮過形成。HE染色(A)と高分子量サイトケラチン(CK)34βE12免疫染色(B)。通常型上皮過形成では増殖上皮がモザイク状にCKを発現する。大部分の非高悪性DCISは高分子量CK陰性である。
図3

核異型が高度で壊死を伴うDCISを良性病変と間違える恐れはほとんどない。というのは古典的な悪性腫瘍の基準が満たされるからである。しかし壊死がなく核異型の軽い乳管内増殖は、その良悪鑑別がしばしば問題になる。

ここで指摘しておきたいことは、核異型の軽いLow grade DCISと良性乳管内増殖との診断の落差は、浸潤癌と硬化性病変ほどの落差ではないことである。Tavassoliは、DCISを含む乳癌前駆病変を、Ductal intraepithelial neoplasia(DIN、乳管上皮内新生物)という概念でくくった。この新しい用語法では、通常型上皮過形成は Low risk DINとされる。またFlat epithelial atypia、異型乳管過形成、Low grade DCISは、まとめてDIN 1のグループを形成する。この用語法では癌というコトバがないため、より落差が小さく感じられる。しかしながら、この分類によって、鑑別診断の問題が解消するわけではない。

乳管内腔を埋めるような細胞増殖が良性か悪性かの判定は、多くの場合HE染色標本の注意深い観察によって解決できる。鑑別点については多くの病理学の教科書12が解説しているとおりであるが、核異型の軽いLow grade DCISは、幾何学的で整然とした構造を作る。これは上皮過形成の、よりheterogenousで、多彩なパターンと対照的である。しかしHEによる観察で迷う場合も存在する。例えば通常型上皮過形成にまれに壊死が見られることがあり、面疱型のDCISと似た像になることがある。また微小乳頭型(女性化乳房様)上皮過形成や乳頭状アポクリン化生は、微小乳頭型のDCISと混同されることがある。こうした場合、間質と上皮増殖との境界部に筋上皮細胞が存在することを根拠に、その内腔を埋める上皮増殖が良性であるとは言えない。というのは、上皮過形成でもDCISでも筋上皮細胞は通常間質と上皮の境界部に沿って存在し、増殖上皮内には筋上皮細胞は認められないからである13。乳管内の上皮増殖の鑑別に有用なのは、上皮過形成のマーカーである高分子量サイトケラチン(CK)(CK5/6や34βE12)である。通常型上皮過形成では、これらがモザイク状に強陽性となる(図3)。注意すべきことは、異型乳管過形成とLow grade DCISは、ともに高分子量ケラチンが陰性となり、両者を免疫染色によって分類することはできないという点である。また高分子量CKは、筋上皮や正常上皮の一部とも反応するので、免疫染色と同時に作成したHE染色標本を参照して高分子量CKと反応している(あるいはしていない)のが上皮過形成部分かどうかを確認することが重要である。

2) 乳頭状乳管内増殖病変の良悪性鑑別(乳頭腫 対 乳頭癌)
図4.Endocrine DCIS。HE染色(A)とChromogranin A 免疫染色(B)。Endocrine DCISは、上皮過形成を伴う乳頭腫と鑑別が難しい場合がある。筋上皮細胞、高分子量CK、そしてChromogranin AまたはSynaptophsynの免疫染色が有用である。
図4

「乳頭状」(papillary)というコトバの本来の意味を確認しておこう。これは血管結合組織を軸とし、これを覆うように上皮細胞の増殖が見られるパターンである。これと紛らわしいコトバに微小乳頭状(micropapillary)というコトバがある。これは血管結合組織を伴わない上皮細胞のみの指状増殖を示す。乳管内増殖は必ずしも純粋なパターンで見られるわけではない。いくつかの増殖パターンが複合して見られることも多い。例えば乳頭状の構造に上皮のみの充実性増殖が加わったパターンを見ることはまれではない。


乳頭癌と乳頭腫の区別は第一に筋上皮細胞に注目して行われる。乳頭状構造に筋上皮細胞が全く存在しなければ乳頭癌と診断できる。しかし、乳頭状構造に筋上皮細胞層が見られれば必ず良性乳頭腫であるかというと、必ずしもそうとは言いきれない。乳頭癌や異型乳頭腫で、減少はしているものの筋上皮細胞が残存することがあるからである。乳頭状病変において筋上皮の有無を知る目的で免疫染色する場合には、CD10(common acute lymphoblasitc leukemia antigen/CALLA)とp63が推奨される。これらは筋線維芽細胞と交差反応がないからである。筋上皮細胞の残存は、(1) 良性乳頭腫の一部に異型乳管過形成が合併している場合(異型乳頭腫)あるいはDCISが合併している場合(DCIS arising in papillomas)あるいは、(2) もともと充実性乳頭状に増殖する腫瘍(Endocrine DCIS、図4)の場合に見られる。これらの場合には、筋上皮細胞の存在だけをもって悪性を否定することはできない4,5,7。最近、著者らはp63、34βE12、chromogranin A の3つのマーカーのパネルにより、前者と後2者とをかなりの程度まで正確に鑑別できることを示した(表3)8


表3.充実乳頭状パターンの乳管内増殖は、以下の2つ以上を満たせば悪性である可能性が高い6

  1. 筋上皮細胞が欠如(上皮間質境界の10%未満)
  2. 増殖細胞が高分子量CK陰性(10%未満)
  3. 増殖細胞が神経内分泌マーカー陽性(10%以上)

CK、cytokeratin


3. 浸潤性微小乳頭癌パターンが見られる場合の原発巣推定

図5.79歳女性の大腸生検標本。HE標本(A)とER免疫染色(B)。大腸粘膜固有層は単調な低分化腺癌細胞によって置換されている。腫瘍細胞はAE1/AE3 (+)、CAM5.2 (+)、GCDFP-15 (+)、ER (+)、HER2 (-)であり乳癌が強く疑われた。胃生検でも同様の腫瘍が観察され、乳腺からの外科的生検で浸潤性小葉癌と診断された。腫瘍細胞はE-Cadherinは陰性であった。
図5

時に転移再発巣から発見される乳癌症例が存在する(図5)。その場合、鑑別が必要となるのは、乳癌以外の臓器(肺、卵巣、胃など)からの転移である。このような状況において病歴の聴取、既往腫瘍の病理組織との比較が最も有力な情報を与えてくれる。しかし病歴が不明なことや、既往腫瘍の組織標本が入手できないことも往々にして経験する。そのような場合、問題となる腫瘍が転移再発巣か、原発巣かの確定に免疫染色が役立つ(表4)


現在、入手が容易な抗体の中で、乳癌に最も特異的な(すなわち乳癌以外では染まりにくい)マーカーは、GCDFP-15である。このマーカーが染まるときは、原発巣を乳腺(および皮膚、唾液腺)にほぼ絞り込める。しかし、乳癌の38%〜25%はGCDFP-15に染まらない。それゆえGCDFP-15陰性であるからといって乳癌を除外することはできない。


卵巣や内膜に発生する漿液性腺癌と乳腺の浸潤性微小乳頭癌は、その組織形態像が酷似している。これらが、同時性・異時性に同一患者に発生することがあり、ともに遠隔転移しやすい。それゆえ転移巣に微小乳頭状形態を示す癌成分が見付かったとき原発巣を推定することは組織形態像だけでは困難である。そこで、著者らはWT1、CA125、GCDFP-15の免疫染色が卵巣漿液性腺癌と乳腺浸潤性微小乳頭癌の鑑別に有用かどうかを調べた。卵巣漿液性腺癌(n=23)のWT1、CA125、GCDFP-15陽性率は、それぞれ78%、78%、0%、乳腺浸潤性微小乳頭癌(n=37)は、それぞれ3%、40%、38%であった。これらの結果から、WT1とGCDFP-15の組み合わせが両者の鑑別に比較的有用であることがわかった。しかし内膜原発の漿液性腺癌のWT1陽性率は20%、乳腺浸潤性微小乳頭癌のGCDFP-15陽性率は38%と、ともに低いため、より感度・特異度の高いマーカーの開発、発見が必要である7


表4.乳癌を含む転移性悪性腫瘍の鑑別に有用なマーカー1

鑑別診断 推奨されるマーカー コメント
乳癌 対 肺癌 GCDFP-15、TTF-1、SAP TTF-1、SAP陽性は肺癌を支持する。TTF-1陰性でも肺がんを除外することはできない。
乳癌 対 卵巣漿液性腺癌 GCDFP-15、WT1 WT1陽性は卵巣漿液性腺癌を支持する。(WT1は乳腺筋上皮細胞に染まる)
乳癌 対 胃低分化腺癌 GCDFP-15、ER ER (+)は乳癌を支持するが胃癌の一部もER (+)であることに注意。
乳癌 対 悪性黒色腫 GCDFP-15、HMB-45、CK HMB-45 (+)でCK (-)ならば悪性黒色腫。S100はどちらでも陽性となることに注意。

CK、cytokeratin


参考文献

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市原 周、森谷 鈴子(名古屋医療センター研究検査科)


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